夢がなかなか叶わないとき、「この夢はあきらめるべきなのか?」と誰もが迷うと思います。
また、経済的条件や時間の制約など、現実的な状況により「あきらめる」ことが視野に入ってくることもありますよね。
そんなときでも、ここまで努力してきた夢をあきらめるのには勇気がいります。
夢をあきらめるのは、「逃げ」なのか?それとも、幸せな未来への一歩なのか。
この記事では、夢をあきらめるべきか迷うときに、後悔しない選択をするための判断基準をお伝えします。
Contents
夢をあきらめるべきか迷うとき
夢に向かって日々努力しているのに、なかなか叶う気配が見えてこない…
そんな状況が続き、「もしかして、私はこの夢をあきらめた方がいいのではないか?」と悩んでいる人もいると思います。
夢が叶う気配が見えてこないのは、努力が足りないからなのか?あるいは、目指す夢そのものが間違っているのか?
その違いは、どのように判断すればいいのでしょうか。
人は「叶わない夢」を抱いてしまうことがある
前回の記事で「夢を叶える人は、あきらめない人」だとお伝えしました。
しかし、矛盾したことを言うようですが「どんな夢でも、あきらめなければ必ず叶う」というわけではありません。
なぜ、そんな矛盾のようなことが起きるのか?というと、人は「叶わない夢」を抱いてしまうことがあるからです。
人には「自分が活躍できるフィールド」というものがあります。
「自分が活躍できるフィールド」とは、自分の力が自然と引き出され、努力が努力と感じなくなるような場所を言います。
気づけば夢中で取り組めるような環境を指します。自分らしく無理なく成長できる場所とも言えます。
「自分が活躍できるフィールド」以外の場所を目指していると、いくら努力をしても成果が出るまでに途方もない時間がかかるか、あるいは永遠に日の目を見ないことさえあるのです。
だからあなたが夢を「見たい」のではなく「叶えたい」のであれば、「自分が活躍できるフィールド」に絞って努力を継続することが大切になります。
「自分が活躍できるフィールドに絞る」とは、「自分の才能があること」と「自分には向いていないこと」を冷静に見極めるということです。
自分の強みを知り、それを最大限に活かせる場所を選ぶ。そうすることで、努力は無駄にならず、夢が現実へと近づいていくのです。
夢をあきらめるのは「逃げ」なのか
「夢」とは何か?というと、自分の心の奥にある「本当にやりたいこと」や「こうなりたい!」という理想の姿そのものを言います。
だからこそ、夢を手放すのは、心が引き裂かれるようにつらいものですね。
さらに、「自分にはその才能がないのかもしれない」と認めることは、とても大きなショックかもしれません。
夢を手放す瞬間は、努力してきた自分の存在そのものを否定するように感じたり、これまで夢にかけてきた時間が無駄になったように思えて、胸が締めつけられるような気持ちになることもあるでしょう。
また、真面目でがんばり屋の人ほど、「あきらめることは『逃げ』だ」と自分を追い込んでしまうこともあります。
実は、「あきらめる」という言葉には、もともとネガティブな意味はないのです。
「諦」という漢字は、サンスクリット語の「satya(真理)」が由来だと言われています。つまり「あきらめる」とは、本来「真理を明らかにする」という意味を持っています。
そう考えると、あきらめることは決して「逃げ」ではないのです。「いまの自分がどんな未来を望んでいるのか」「どんな方向が向いているか」を見つめ直すことです。
むしろそれは、真理を見つめて、幸せへの決断をすることなんですね。
あなたが心から納得できる道を選んだとき、そこからまた新しい夢が生まれ、前に進む力が自然と湧いてくるでしょう。
「あきらめるべき夢」の判断基準
では、「あきらめずに続けるべき夢」と「あきらめるべき夢」の見極めは、どのようにするといいのでしょうか?
私は、その判断基準は3つあると思っています。
- 1.期限を決められるか
- 2.情熱があるか
- 3.その夢は「本当の夢」か、「誰かの期待」か
1. 期限を決められるか
「こうなりたい!」という夢は、「いつまでに叶えるのか」という期限を決めることが大切です。
期限があるだけで、日々の行動の優先順位が変わり、先延ばしにしがちなタスクにも自然と取り組めるようになります。
人は「いつかやろう」と思っている限り、ほとんどのことを始めないのです。
でも「○月○日までに叶える!」と決めた瞬間、夢は具体的に行動できる「目標」へと変わります。
そして、期限があるからこそ、「どうすれば到達できるか」を考え、行動し、努力することができるのです。
一方で、期限をつけなければ、それはいつまでも「夢」のまま。期限をつけなければ、どんなに素晴らしい夢であっても、現実生活の中で後回しにされてしまいます。
仕事の締め切り、家事のルーティン、人づきあいの予定に追われる毎日の中では、夢のための時間は自然に生まれることはありません。
気づけば何年も何十年も、ただ夢を見ながら何ひとつ変わらない日々を過ごしてしまうことだってあるのです。
夢を叶えられるかどうかを分けるのは、「期限を決めてやり続けたか」で決まります。
2. 情熱があるか
「自分が活躍できるフィールド」には、実は絶対に外せない条件があります。それは、その分野に対して、心から「情熱を感じるか」ということです。
本当に自分が活躍できるフィールドにいると、不思議なほど「やらずにはいられない!」という強い想いが湧いてきます。
お金になるかどうかなんて関係なく、気づけば時間を忘れて没頭してしまう。
周りが休んでいる時間でさえ、誰に頼まれたわけでもないのに、もっと上手くなりたい!もっと深く知りたい!もっと誰かや世の中のお役に立ちたい!と気持ちが動き続ける。
つまり、努力の質が変わるのです。そんな状態こそが、情熱がある証拠です。
そして情熱を持って続けていると、最初はお金にならなかったことが、いつの間にか価値を生み始めます。
誰かの役に立ち、感謝され、気づけば仕事になって、お金になっていく。これは、「情熱のあるフィールドで努力を続けた人」に起こる流れです。
情熱は、あなたを本当に活躍できる場所へと導いてくれるのです。
あなたが時間を忘れてしまうほど夢中になれるものは何でしょうか?感じてみましょう。そこに、あなたの未来を変えるフィールドが隠れていますよ。
「ライスワーク」か、「ライフワーク」か
「情熱が持てないけれど、食べるためにしている」という仕事があります。それは「ライスワーク」と呼ばれます。
生活のために選んだ仕事は、確かに安定をもたらしてくれるかもしれません。
しかし、心が動かないまま続けていると、ちょっと壁にぶつかっただけで、「もうやめたい…」と思ってしまうものです。
また、続ければ続けるほど心がすり減り、幸せを感じなくなっていくことがあります。
反対に、情熱を感じて取り組む仕事のことを「ライフワーク」といいます。
ライフワークは、自分の内側から湧き上がる動機によって選ばれるため、続けるほどに自分の心が豊かになっていくのです。
ライフワークをやっているとき、人は、うまくいかないことがあっても、「どうすれば乗り越えられるだろう?」と工夫をし、試行錯誤を重ねながら、前に進もうと思えます。
失敗しても、立ち上がれるのは、その仕事に対して本気で向き合っているからです。
そして、たとえ結果がすぐに出なくても、「それでも私はこれが続けたいんだ!」と思えるのなら、それはまさにライフワークの証。
誰に言われなくても続けてしまう。やめようとしても、どうしても気持ちが離れない。
そんな仕事や活動は、あなたの人生にとって特別な意味を持っている「あきらめてはいけない夢」なのです。
3. その夢は「本当の夢」か、「誰かの期待」か
「自分には才能がないこと」を夢見てしまう人は、実は驚くほど多いものです。
なぜそんなことが起こるのかというと、「他人の価値観」で夢を選んでしまうから。
周りが称賛するものや、世間的に価値があると言われるものなどの基準に合わせて夢を決めてしまうと、自分の本心とはズレた道を歩くことになるのです。
その「自分に向いていない夢」を追いかけ続けると、血のにじむような努力が必要になっていきます。
そして厳しいことを言うようですが、そもそもその分野に才能がないのなら、人を感動させたり、お金をもらえるほどの成果にたどり着けない可能性が高いでしょう。
私はこれまで、そうした苦しい道を選んでしまった人をたくさん見てきました。
だからこそ断言できます。
夢は「自分にとって価値があること」「自分の基準」で選んだほうが、現実的な行動につながりやすく、結果として実現までのスピードも早くなっていくのです。
もしあなたが今、「どうして私の夢はなかなか叶わないんだろう…」と悩んでいるのなら、その夢は本当に、自分にとって価値があるものなのか?自分の基準で選んだものなのかをよく感じてみてください。
本当に怖いのは「あきらめること」ではない
夢をどうしてもあきらめきれないとき、私たちはつい「あきらめる」という決断を先延ばしにしてしまうものです。
その気持ち、私にもよくわかります。
長く憧れてきた夢ほど、手放すことは痛みを伴うものですね。心のどこかで「もしかしたら、いつか叶うかもしれない」という期待をなかなか捨てることができません。
でも、私たちの人生は、どんなにあがいても限られた時間しかないのです。
その事実を忘れてしまうと、「才能がない夢」に人生の大切な時間をすべて注ぎ込んでしまい、気づいたときには取り返しのつかないほど人生を消費していた…ということになりかねないのです。
もし、叶わない夢を追いかけ続け、人生最期の日を迎えたらどうでしょう?想像してみてください。
きっとあなたは「私の人生はいったい何だったんだろう…」そんな無念な気持ちを抱えたまま死んでいくことになると思います。
「無念な気持ちで死ぬこと」こそ、最大の不幸だと私は思います。
だからこそあなたは、「才能がないこと」を潔くあきらめてください。そして「才能のあること」を叶えていってください。
その方が圧倒的に、幸せにたどり着くスピードが早くなるのです。
私たちは幸せになるために生まれました。
もしいま、「夢をあきらめるのがつらい…」と胸が締めつけられるような思いをしているなら、どうか思い出してください。
あなたが手放すのは夢そのものではなく、「あなたを幸せにしない夢」なんですよ。
夢をあきらめるのが「前向きな選択」になる場合
「自分にその才能はない」と気づき、夢をあきらめるときは、「私の活躍の場所は他にある!」と思ってください。
「自分にはその才能がない」と気づいた瞬間は、胸が締めつけられるような寂しさや悔しさ、そして行き場のない憤りが込みあげてくるかもしれません。
長く抱いてきた夢であればあるほど、その思いは強くなると思います。
でもそれは、「あきらめる」わけではなく、あなたが活躍するフィールドを移すだけなのです。
覚えておいてください。方向転換とは、逃げでも後退でもなく、未来を切り開くための前向きな選択です。
「才能がない夢」をスパッとあきらめて方向転換すると、次の未来が必ず開かれます。そして、次のステージへ進む力が必ず湧いてきます。
その先には、いまのあなたが想像しているよりも、ずっと豊かで幸せな未来が待っているのです。
なぜなら、自分に合ったフィールドに立ったとき、人は自然と力を発揮し、努力が実を結びやすくなるからです。
「才能がない夢」をあきらめることは、悲しいことではないんですよ。むしろ、自分の命を輝かせて生きることにつながっていくのです。
まとめ
私たちは、「才能のあること」をやることで、早く幸せになることができます。だから自分が活躍できない夢をあきらめることは、幸せな未来への第一歩です。
あなたは、幸せになるために生まれました。もし迷ったら、このことを思い出してくださいね。
あなたの輝く未来が叶いますように、私はいつも応援しています。
参考文献
小川 仁志 (2023年)『前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学』集英社クリエイティブ






