しあわせのレシピ

感謝とは、夢を叶える最強のスイッチ。「夢を叶える感謝の回路」の鍛え方

こんにちは、大鈴佳花(おおすず・よしか)です。

「感謝をすれば、人生が良くなる」 そんな言葉を、あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれません。

けれど、心からそう思えないときや、目の前につらい現実があるときに「感謝しましょう」と言われても、「そんなことは無理!」と感じてしまいますよね。

それでもなお私は、「夢を叶えるには、感謝をすることが大切ですよ」とお伝えしています。

なぜなら脳科学などの研究によって、感謝という心のあり方が、私たちの体や脳の状態を変えることが明らかになっているからです。

この記事では、感謝が私たちの体や精神にどのような変化をもたらし、なぜそれが「夢を叶える」ことに直結するのかを解説します。


「感謝をすると、人生が良くなる」は本当か

以前の記事で、「夢を叶える人は、感謝をしている」とお伝えしました。

「夢を叶える」ことに限らず、私はセミナーでも、感謝は「人生を好転させる鍵」だと伝えています。

自己啓発の世界ではよく言われていますが、「本当にそんなことで変わるの?」と疑う人も多いですよね。

実は、感謝が人生に良い影響を与えることは、脳科学でも明らかになっています。


感謝で得られる驚くべき効果

ここでは、脳科学や心理学をはじめ、さまざまな研究でわかっている「感謝の効果」を紹介します。

感謝が作る「健やかな体」のメカニズム

感謝は、体の状態にダイレクトに影響することが、さまざまな研究からわかっています。

たとえば「不満を思い浮かべた状態」と「感謝している状態」の心拍数を比べた研究では、感謝しているときのほうが心拍が穏やかになることが確認されました。

脳の状態を調べた研究でも、感謝しているときにはリラックス時に出る「α波」が増えることがわかっています。「α波」とは、「リラックス状態」を表す脳波の一つです。


別の研究では、日ごろから感謝の気持ちを持っている人たちは、血液中の「インターロイキン6」という物質の濃度が低いことがわかりました。

「インターロイキン6」は、体内の炎症に関わるタンパク質です。体内の炎症は、さまざまな不調につながると考えられています。

また、感謝をよく感じる人はストレス反応が起こりにくく、うつ状態になりにくいという研究結果もあります。

感謝がもたらす「脳の活性化」と「折れない心」

では、精神面での「感謝の効果」について見ていきましょう。感謝が「夢を叶える」ことに直結すると理解できると思います。

韓国の研究では、感謝しているときに、脳のいくつもの領域が活発に働くことがわかっています。しかし怒っているときには、その働きが弱まってしまうそう。

また同じ研究では、自分の人生に感謝している人は、困難な状況に置かれても脳を前向きに使えることもわかっています。


アメリカの研究では、感謝の気持ちを持ち続けている人は自制心が強く、目先の小さなご褒美よりも、将来の大きな報酬を選ぶ傾向があるとわかりました。

さらに別の研究では、自分に厳しくするよりも、日ごろから感謝を感じている人のほうが成長意欲が高く、心が折れにくいという結果も出ています。

そして、感謝する習慣がある人ほど、毎日が充実していると感じ、幸福感も高いことが明らかになっています。

これらをまとめると、感謝の気持ちを大切にしている人は、「脳がよく働き、困難に出会っても前向きに対処でき、自制心が強く、成長しようとする意欲があり、心が折れにくい」と言えますね。

「感謝の度合いが高い人が夢を叶える」というのも、納得できますね。


「ありがとう」と唱えるだけでいい?夢を叶える「本当の感謝」とは

感謝の気持ちでいることが体に良い効果を与え、脳の働きを活発にし、自制心や成長意欲にもつながる。

ここまで読んであなたも「それは確かに、夢が叶いやすくなるよね。私も感謝するぞ!」と思ったかもしれません。でも、ちょっと待ってくださいね。

「感謝」とは、やみくもに「ありがとう」と思うことではないのです。

感謝を2つに分類する「Doing」と「Being」の概念

「感謝」には、種類があるとされています。

アメリカ・カリフォルニア大学のアルメンタ博士の研究チームは、感謝を「恩恵的感謝」と「普遍的感謝」の2種類に分けました。

「恩恵的感謝」とは、誰かが自分のために何かをしてくれたときなど、外的な出来事への反応として起こる感謝のことです。

つまり、「いいことがあったとき」に湧き起こる感謝の気持ちです。

外側の出来事が「原因」となり、その「結果」としての感謝が生まれるので、「Doing(所為)の感謝」とも呼ばれています。

一方で「普遍的感謝」とは、特別なことがなくても感謝の気持ちをつねに感じている状態を指します。

日常の中で、朝日がきれいだった、今日も健康に過ごせているなど、あらゆるものに感謝している「あり方」を指すので、「Being(あり方)の感謝」とも呼ばれます。

「普遍的感謝」はあらゆるものに感謝している状態なので、「恩恵的感謝」も含みます。

きっかけから生まれる感謝と、内側からあふれる感謝

多くの人は、感謝を「誰かが自分に良くしてくれたときに湧く気持ち(恩恵的感謝)」だと思っています。

それも大切な感謝ですが、私は主宰している5ヶ月コース「佳花塾」で、受講生にこう伝えています。

「何かしてくれたから感謝する」というのは、「ほんとうの感謝」とはちょっと違うのですよ、と。

外側の出来事によって感じる感謝は、「相手の行動」や「状況」によって左右されます。その出来事が起きなければ、感謝の気持ちは生まれない。


でも、感謝の本質を感じると、誰かが何かをしてくれたとか、良い出来事が起きたなどに関係なく、何もなくても「ありがたい」と感じられることです。

これが私が「ほんとうの感謝」と呼んでいるものです。

この感謝を育てていくと、日常の見え方が変わり、人生に変化が起こります。だからこそ、佳花塾では「普遍的感謝」を大切にしているのです。


実際、ある研究では「恩恵的感謝」だけをしている人はエゴが強くなっていき、長期的にはうつ傾向がみられたそうです。

人生は、「良いこと」ばかりじゃありませんよね。

「良いこと」があったときしか感謝できない人は、「良くないこと」があると、気持ちが落ち込みやすくなるそうです。

一方で、「普遍的感謝」をしている人は、つらいことが起きても、前に進む勇気を持ちやすいそうです。


さらに、前に述べた「感謝の効果」についての研究のうちの多くでは、そもそも「感謝」を「普遍的感謝」と定義しています。

つまり身体的・精神的な良い影響がみられるのは、恩恵的感謝ではなく、普遍的感謝をしている人たちなのです。


夢を叶える「感謝の回路」の育て方

夢が叶い、人生を良い方向へ動かす「ほんとうの感謝」とは、特別な出来事がなくても感じられる「普遍的感謝」です。

とはいえ、「いいことが何もないときに感謝なんてできない」「つらい状況の中で感謝しろと言われたってムリ!」と思うのは自然なことです。

できないからといって、劣っているわけではありません。

ただ、脳の「感謝の回路」がまだ育っていないだけ。そしてこの回路は、意識すれば誰でも鍛えられます。

ここでは、その具体的な方法を3つ紹介しますね。

  • 1.「感謝」を日々の習慣にする
  • 2.「幸せの3行日記」を書く
  • 3.「感謝の対象」を徐々に広げる

 

1. 「感謝」を日々の習慣にする

脳の「感謝の回路」を鍛えるには、とにかく「感謝の回路」をたくさん使うことです。

日々の中で、「小さな感謝」をたくさん積み重ねていくのです。

たとえば、バスを降りるときに、運転手さんに「いつもありがとうございます」と言って降りることを習慣にする。

お店で買い物をしたら、レジの人に「ありがとうございます」と言ってから、店を出る。

自分から「感謝できること」を見つけて、感謝を習慣にする。

すると脳の「感謝の回路」が鍛えられていき、しだいに「あらゆるもの」に感謝の気持ちが持てるようになっていきます。

2. 「幸せの3行日記」を書く

私は、「幸せの3行日記」を毎日書くことをおすすめしています。

寝る前に、その日あった楽しいことや幸せを感じたことを3つ、手帳に書き留めるだけ。

これは、頭に思い浮かべるだけでは効果が薄くなります。書くことで記憶に残ります。

脳は「記憶に残ったこと」をさらに探すので、「幸せを感じること」「感謝できること」を脳にどれだけたくさん記憶させるかが重要です。

これは、感謝に気づくトレーニングでもあります。

特別なことを書く必要はないんですよ。「ごはんがおいしかった」「天気が良かった」など、小さなことでいいのです。

たとえ何もない日でも、「無事に過ごせた」こと自体が感謝だと、気づけるようになるでしょう。

3. 「感謝の対象」を徐々に広げる

「どうしても恩恵的感謝しかできない」という人は、感謝の対象を少しずつ広げていくことがおすすめです。

たとえば、家族や職場の人、友人など、普段から関わっている人たちには、自然と感謝の気持ちが持てるはず。

そこから少しずつ、身近な人だけでなく、地域の人たちや、今の暮らしの土台を築いてくれた年配の方々に広げてみるのです。


さらに次の段階では、「人」だけでなく、目には見えない「つながり」や「環境」にも感謝を広げていきます。

私たちが毎日安心して暮らせるのは、たくさんの人の尽力や支え合いがあるからですね。

その善意そのものに「ありがたい」と感じられるようになると、「自分は多くのつながりの中で生きているんだ」と実感できるようになります。

人と人とのつながりの中で、支えられながら生きている。そのことに気づくと、心の中に温かい感謝が広がっていきます。

そうやって感謝の対象を少しずつ広げていくと、最後には「自分に起きた良いこと」だけでなく、「自分の周りで起きているすべてのこと」が感謝の対象だと気づくでしょう。


私、大鈴佳花が「感謝」にたどり着いた道のり

実は私も、最初から「普遍的感謝」ができていたわけではありません。

2013年、私はカイロプラクティックの施術ミスで頸椎を損傷し、約1年間、ほとんど寝たきりの生活を送ることになりました。

最初の数か月は、起き上がることも、食べることも、眠ることさえもつらく、毎日が終わりの見えない地獄のようでした。

「どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの!」「私はただ、がんばっているだけなのに」と、世界そのものを呪うような気持ちでいっぱいだったのです。

ある日のこと、ベッドに横になったまま、ふと窓の外を見上げたのです。そこにはただ、青い空が広がっていました。

そのとき、私の中で何かが小さく動いたようでした。

もちろん、これまでも空はずっと青かったはずです。でもそのとき私は初めて、「空ってこんなに青かったんだっけ…」と思ったのでした。

それまでの私は、誰かが何かをしてくれたときにだけ感謝をしていました。良いことが起きたときにだけ「ありがたい」と思っていました。

でも、「なんでもない日常」が、どれほどありがたいものだったのか。

そのことがきっかけで、「私の生き方は、何か間違っていたんじゃないか」と思うようになりました。そして丁寧に振り返っていくと、それまで見えていなかった多くのことが見えてきたのでした。

私はずっと「自分の力で生きてきた」と思っていました。ここまで来られたのは「自分のがんばりのおかげだ」と信じていました。

でも、私は本当にひとりで生きてきたのだろうか?

思い返してみれば、家族がいて、親戚がいて、友人がいて、近所の人がいて。そして、名前も知らないたくさんの人たちが、私の人生を支えてくれていた。

当たり前のように使っていた電気も、ガスも、水も、誰かが働いてくれているから届いていた。

住んでいる家も、いま横になっているベッドだって、誰かが作ってくれて、私はこうしていられるのだと思ったのです。

そして私は「たくさんの人に支えられて生きてきたんだ」と気づいたのでした。


さらに、毎日太陽が照らしてくれること、雨が降ること、風が吹くこと、食べ物があること…

あらゆるものがなければ、私は存在すらできなかった。そんな感謝の気持ちが、私の中に広がっていきました。

「恩恵的感謝」しか知らなかった私が「普遍的感謝」へと変わっていく。それは、地獄のような痛みの中で自分と向き合い、たどり着いたものだったのです。


正直、人生がひっくり返るような出来事を経験して、普遍的感謝にたどり着く…そんな経験はしないほうがいいに決まっています。

普遍的感謝とは、日常の中で少しずつ育てていけるものです。

朝起きたときに「今日も起きられたな」と感謝に目を向けたり、夜寝る前にその日良かったと思ったことを3行書いてみたり。

そんな小さな行動が、あなたの脳の「感謝の回路」を少しずつ鍛えてくれ、やがて世界が感謝であふれていたと気づけるようになるでしょう。


まとめ

夢を叶えるには、感謝がとても重要です。

もしいま、あなたが夢を叶えようとしていたり、何かに行き詰まっているなら、まずは目の前にある小さな出来事から感謝を感じてみてくださいね。

そこから世界はきっと変わります。

あなたの輝く未来が叶いますように、私はいつも応援しています。

 

 

参考文献(WEB)
相川 充「感謝するとwell-beingは高まるのか?」
文部科学省「特別の教科 道徳編」

参考書籍
岩崎一郎(2020)『科学的に幸せになれる脳磨き』サンマーク出版