しあわせのレシピ

【科学が証明】「幸せな人生」を送る人が大切にしている、たった1つのこと

こんにちは、大鈴佳花(おおすず・よしか)です。

私たちの誰もが、「幸せな人生を送りたい」と思っていますよね。しかし、具体的に何をすれば「幸せな人生」になるのか、あなたは即答できますか?

「そんなの、人それぞれだよ」と思うかもしれません。

ところが、「幸せな人生」についてはたくさんの研究が行われてきており、「幸せな人生とは何か」ということは、ある程度わかっているんです。

そう聞いたら、知りたくなりますよね。

そこでこの記事では、研究からわかった「人類に共通する『幸せな人生』の要素」についてご紹介します。

ぜひ参考にしてくださいね。

科学研究が明かす「幸せな人生」を決める本当の要素

前回の記事では、「幸せな人」についてお伝えしました。
幸せな人の共通点と特徴とは?「幸せ脳」を自分で育てる心の習慣

今、または近い未来に「どうすれば幸せになれるか」は、多くの人が想像できると思います。

なぜなら、自分がどんなことをすると嬉しいのか、どんな場所で過ごすと落ち着くのか、どんな人と一緒にいると安心できるのか。

そうしたことは、これまでの経験を通して、なんとなくわかっているからです。


でも、ここで一つ考えてみてほしいことがあります。

「その幸せは、人生の中でどれくらい長く続くのでしょうか?」

人生には、嬉しいことだけでなく、思い通りにならないことも起こります。

仕事で悩むこともあれば、環境が大きく変わることもあるでしょう。順調だった人間関係が変化したり、大切な人との別れを経験したりすることもあります。

だからこそ、「目の前の瞬間を幸せにする方法」だけではなく、変化の多い人生の中で、「人生全体を幸せにしていくものは何なのか」を考えることが大切です。

このテーマについては、世界中の研究者が長い年月をかけて研究を続けてきました。そこでここでは、その中でも特に印象的な研究を2つご紹介します。

80年以上続く「ハーバード成人発達研究」とは

「人の生き方について調べた、世界でもっとも長い研究」と呼ばれている研究があります。

それが、アメリカのハーバード大学で1938年から続いている「ハーバード成人発達研究」です。

研究では、「人はどうしたら健康で幸せに生きられるのか」を知るために、同じ人たちをなんと80年以上にわたって追い続けています。

その人たちが、どんな仕事をして、どんな人生を送り、どんな人と関わりながら年齢を重ねていくのか。その変化を長い時間をかけて調べました。

さらに本人だけではなく、その家族や子ども、孫の世代まで調べています。これまでに参加した人は1,300人以上にのぼります。

これほど長い時間をかけて、人の人生を追い続けてきた研究だからこそ見えてきたものがあるのです。

それは、人が健康で幸せに生きるうえで、一番大きな影響を与えていたのは、私たちが想像していたものとは少し違っていたということです。

お金をたくさん持っていることでも、仕事で大きな成功を収めることでもありません。食事や運動など、健康のための習慣だけでもありませんでした。

長い人生の中で、人の健康や幸福にもっとも大きな影響を与えていたもの。

……それは、「人間関係」だったのです。

人生全体の幸福感を左右する「ただ一つの鍵」

この研究は、「健康で幸せな人生」を実現するために、私たちが力を注ぐべき「ただ一つのこと」は、「いい人間関係をはぐくむこと」だと結論づけています。

この結論は、「ハーバード成人発達研究」だけではありません。

世界には、何十年にもわたって人の人生を追い続けてきた研究が数多くあります。

長い時間をかけて、人がどんな人生を送り、年齢を重ねる中で何が変わっていくのかを調べています。

そこから見えてくる結果は、驚くほど似ています。

人が幸せに生き、心と体の健康を保つうえで、人間関係がとても大きな意味を持っているのです。

つまり、幸せな人生を送るために、死ぬほど努力して大金持ちになる必要はありません。誰もがうらやむような特別な才能や、美しい容姿を持っている必要もないのです。

もちろん、お金や仕事が大切ではないということではないですよ。でも、それだけで幸せが決まるわけではないのです。

大切なのは、身近な人を大切にし、自分も大切にされるような関係を少しずつ育てていくこと。

それは、今日から誰でも始めることができます。

これは、長い年月をかけて人の人生を見つめてきた研究が、私たちに教えてくれている重要な事実です。

いい人間関係が、心と体を「試練」から守る

人間関係は、もちろん、いいほうがいいですよね。

気の合う仲間と過ごしたり、安心して話せる相手がいれば、それだけで毎日の暮らしが楽しくスムーズに進みます。

反対に、人間関係で悩みがあれば、何をしていても気持ちが晴れず、知らないうちにストレスを抱えてしまうこともあります。

では、人間関係は「健康」や「生涯にわたる幸せ」にどのように関係するのでしょうか?


『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』という本があります。

これは、ハーバード成人発達研究の責任者ロバート・ウォールディンガー教授と、副責任者マーク・シュルツ教授が書いたものです。

この本では、人の「健康」と「幸せ」に、人間関係がなぜ大事なのかを、いろいろな角度から詳しく分析しています。

その理由の一つが、人間関係は「守られている」という安心感をくれるということです。

人生には予想もしなかった問題が起こったり、つらい出来事が重なったりする時期がありますね。

そんなとき、心が通い合う人間関係の中で生きていれば、心と体は守られる。長年にわたる研究は、そんな人間関係の大切さを私たちに教えてくれているのです。

脳科学が証明した「世界一幸せな人」の脳の仕組み

脳科学の世界には、「世界一幸せな人」と呼ばれている人がいます。それが、チベット仏教の僧侶、マチウ・リカール氏です。

リカール氏の脳を調べたのは、アメリカのウィスコンシン大学で脳と感情について研究していた、脳神経科学者のリチャード・デビッドソン博士です。

研究では、リカール氏が瞑想しているときの脳の働きなどを詳しく調べました。すると、研究者たちも驚くほど強い脳の活動が確認されたそうです。


脳の「前頭前野」には、左右でそれぞれ違った働きがあります。

左側は幸せや前向きな感情と関係し、右側は不安や悲しみなど、否定的な感情と関係するとされています。

リカール氏の場合、前頭前野の左側が、一般的な人と比べて10〜100倍も活発だったそう。一方で、右側にはほとんど活動が見られなかったといいます。

さらに興味深いのが、リカール氏が「利他」、つまり自分のためだけではなく、他人を思いやる「慈しみ」の心で瞑想したときは、左側の活動が普段の5倍以上に高まったということです。

チベット仏教僧の脳波に見られた驚きの現象

この結果を受けて、研究者たちは、他のチベット仏教の僧侶についても調べました。

すると、彼らの脳にもリカール氏と同じように、強い「幸せの脳波」が見られたそうです。

このことから、リカール氏はメディアで「世界一美しい脳を持つ男」と紹介されるようになり、やがて「世界一幸せな人」として知られるようになりました。


では、なぜ彼らはこれほど強い幸せを感じられるのでしょうか。

ここで大切なのは、幸せは、お金や仕事、暮らしている環境など、外側にあるものだけで決まるわけではないということです。

私たちが幸せを感じるとき、脳の中ではさまざまな変化が起きています。

脳科学の研究では、「利他」、つまり自分のことだけではなく、他人の幸せを考えたり、誰かのために行動したりすることが、幸せにつながることもわかってきました。

これは、先ほど紹介したハーバード成人発達研究が示した「人間関係の重要性」と同じ結論ですよね。

つまり、人を大切にすることは、自分自身の幸せにもつながっているのです。

幸せは、何かを手に入れたときだけ生まれるものではありません。誰かを思いやる心の中にも、幸せはつくられていくのです。

大鈴佳花が考える「幸せな人生」の作り方

ご紹介した2つの研究結果は、私にとってとても納得できるものでした。

私はこれまで、セミナー講師として「幸せな人生をつくる方法」を伝えてきました。そして受講生には、ずっと「人間関係を極めましょう」と伝え続けてきました。

なぜなら、私たちの人生は、自分が思っている以上に「人」と深くつながっているからです。

お金、仕事、健康、家庭、夢実現。

一見すると、それぞれ別々の問題に見えますよね。

でも、お金を稼ぐときにも、仕事をするときにも、健康的な生き方をするときにも、家庭を築くときにも、夢を叶えるときにも、必ずそこには「人」がいます。

誰かと協力して仕事をする。大切な人たちと食事をする。悩んだときに話を聞いてもらう。自分の夢を応援してくれる仲間と出会う……

私たちは、一人で生きているように思えても、実際にはたくさんの人とのつながりの中で人生をつくっています。

だからこそ、誰と出会い、誰と関わり、どんな関係を育てていくのかによって、同じ人生でも体験することや感じる感情、見える景色は大きく変わっていきます。

だから私は、「幸せな人生」をつくるうえで、人間関係は「人生の一部」ではなく、「人生そのもの」だと考えているのです。

「最高の出会い」は、出会った後の努力で完成する

「そうは言っても、私は仕事でもプライベートでも、気の合わない人ばかりに囲まれているんです。どうしたら『運命の人』に出会えますか?」と聞かれることがあります。

でも、私は「運命の人」は、どこかから突然やってくるものではないと思っています。

もちろん、人生には「この人とは不思議と気が合うな」と感じるような出会いもあります。

でも、出会った瞬間から、その人が自分にとっての「運命の人」になるわけではありません。

最初はあまり気が合わなかった人が、時間を重ねるうちに大切な存在になることもあります。

相手のことを知ろうとしたり、自分の気持ちを伝えたり、困ったときには支え合ったり、嬉しいときには喜びを分かち合ったり。

そうやって少しずつ信頼を積み重ねていくからこそ、かけがえのない関係になっていくのです。

人間関係で大切なのは、「運命の出会い」があるかどうかではないのです。出会った後に、どんな関係を築いていくか。

そこに、あなたにとっての「最高の出会い」をつくる鍵があります。

人間関係が、未来に影響する

人間関係は、どんな未来を生きるのかにも、大きな影響を与えます。

私たちは毎日、たくさんのことを選びながら生きています。

何かに挑戦してみるのか、今のままでいるのか。勇気を出して一歩踏み出すのか、もう少し様子を見るのか。

こうした選択は、自分一人で決めているように感じますね。

でも実際は、周りの人たちの言葉や態度、考え方などから、影響を受けています。

たとえば、あなたが「こんなことをやってみたい」と話したとき、「あなたならできるよ!」と応援してくれる人がいたら、どうでしょう?

最初は少し不安でも、「やってみよう!」と前向きな気持ちになれますよね。

たとえ失敗しても、「大丈夫。またやればいいよ」と言ってくれる人がいれば、もう一度立ち上がることができます。

でも、何かを話すたびに「そんなの無理に決まってる」なんて言われ続けたら、どうなるでしょう?

最初は「やってみたい」と思っていても、いつの間にか、「どうせ私にはできない」「がんばってもムダ」と、思い込むようになってしまいます。

だからこそ、どんな未来を生きたいかを考えるときは、「何をするか」だけではなく、「誰とともに未来をつくっていきたいか」を考えましょう。

あなた自身が、誰かの「運命の人」になる

多くの人は、「私を理解してくれる人がほしい」と思っています。

でも、誰かを大切にすることで、その人にとってあなたが、「人生で、この人に出会えて本当によかった」と思える存在になることがあります。

私は、自分が主宰している「佳花塾5か月コース」を通して、そのことを実感しているのです。

佳花塾には、仲間とともに未来へ向かうからこそ生まれる変化があります。

うまくいかないときは励まし、一歩踏み出したときは応援する。誰かの変化を、自分のことのように喜び、ともに歩いていく。

そんな時間を重ねていると、最初は「ただ一緒に学んでいる仲間」だった人たちが、「この人たちと出会えて、本当によかった」と思える、かけがえのない存在になっていきます。

私は、そんな仲間とともに未来へ向かえる場所を持てたことを、心から幸せに感じています。

だから「運命の人に出会いたい」と願うことと同じくらい、「自分も誰かにとって、運命の人になろう」と考えてみる。

人生を振り返ったとき、「出会えてよかった」と思える人がいる。そして、誰かの人生にも「出会えてよかった」と思ってもらえる自分でいる。

それが、「幸せな人生」なのだと思います。

人生を幸せにするきっかけをつかんだ人たちの声を読む

まとめ

「幸せな人生」にもっとも大切なのは、お金や仕事の成功ではなく、良い人間関係を育てることです。

人生は、人とのつながりの中でつくられていきます。だから特別な出会いを待つのではなく、まずは目の前の人に誠実に向き合うこと。

その積み重ねが、「幸せな人生」につながっていくんですね。

あなたの輝く未来が叶いますように、私はいつも応援しています。

 

参考書籍
ロバート・ウォールディンガー、マーク・シュルツ(2023)『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』児島修訳、辰巳出版
ルトガー・ブレグマン(2026)『倫理的野心を持て あなたの才能を浪費せず、変化を起こすための10章』野中香方子訳、文藝春秋
岩崎一郎(2020)『科学的に幸せになれる脳磨き』サンマーク出版

参考資料
米科学者が認定「世界で一番ハッピーな人」の思考パターン