しあわせのレシピ

「夢がない」と悩むあなたへ。虚しさを手放し、人生を切り拓くための処方箋

こんにちは、大鈴佳花(おおすず・よしか)です。

「いま、叶えたい夢はとくにない」という人もいると思います。

そんな人の中には、夢に向かって努力している人と自分を比べて「夢がない自分はダメなのでは」と悩んでいる人もいるかもしれません。

夢がないことは、ダメなのではありません。

しかし、もし日々に虚しさを感じるなら、それは「自分の人生を切り拓く力」が必要だというサインかもしれません。

この記事では、過去に贅沢な暮らしをしながらも虚しさを抱えて生きていた私、大鈴佳花が、脳の仕組みを使って「自分の夢」を思い出す方法をお伝えします。

あなたもぜひ、夢を自分の人生に呼び戻して、「生きている実感」を感じられる日々を生きてください。

 

夢がないとダメなのか?

前回の記事では「夢を叶える方法」についてお話ししました。

ただ、中には「そもそも私には、これといった夢がないんだけど…」と感じた人もいるかもしれませんね。

夢に向かって努力している人を見ると、まぶしいほどに輝いて見えますね。

だからこそ、「夢がない自分はダメなのかな」と落ち込んでしまう人もいると思います。

そんな人にこそ、私が伝えたいことがあります。それは、夢や目標がなくてもいいということ。

「『夢を叶えて幸せに生きる方法』を伝えているセミナー講師の大鈴佳花が、そんなことを言うなんて矛盾している」と思われるかもしれませんね。

でも私は、人生で本当に大切なのは「夢を叶えるかどうか」そのものではないと考えています。

「人生で本当に大切なこと」とは

私が本当に大切だと思っているのは、「夢を叶えるかどうか」よりも、充実した人生を生きることです。

では、その「充実した人生」とは何か。

それは、日々の中で小さくても確かな喜びを感じながら生きることだと思っています。

冬の空に輝く一番星がうつくしいと感じたり、誰かの言葉に心が温かくなったり…ふとしたときに「生きてるってすばらしい!」と思えるような瞬間が人生の中にあること。

あるいは、特別な夢や大きな目標がなくても、自分なりの「生きがい」を感じられること。

だから私は、「夢がない」ということよりも、そのことで焦ったり、周りと比べて落ち込んでしまうことのほうが、よほど「充実した人生」から遠ざかってしまうと感じています。

夢があるかどうかは、人生の価値を決める基準ではないのです。

人生は、誰かと競争するものでも、つねに大きな目標を掲げて走り続けなければいけないものでもありません。

あなた自身が「生きてるってすばらしい!」と思える時間を積み重ねていくことこそが、充実した人生につながっていくのだと思います。

それでも、夢があった方がいい理由

「夢はなくてもいい」と言いましたが、もしあなたが今、生きている実感を持てなかったり、どこか虚しさを抱えながら日々を過ごしているのなら…やはりゴールを決めてみることをおすすめします。

つまり、夢を持ち、その方向へ歩き出してみるということです。

そう言い切れるのは、私自身がかつて深い虚しさの中で生きていたからです。


20代のころの私は、「お金をたくさん持てば幸せになれる」と信じていました。だから必死に働き、営業成績1位を何年もキープし続けました。

その結果、東京の一等地に住み、クローゼットには有名ブランドの服やバッグ、時計がずらりと並ぶような、誰が見ても華やかな暮らしを手に入れました。

でも、そんな贅沢な生活をしていたにもかかわらず、心の奥にはいつもなんとも言えない虚しさがあったのです。

なぜなら、当時の私は「これからの人生で自分がどこへ向かうのか」という方向性をまったく持っていなかったからです。


この経験から私は、人にはやはり「ゴールを決めて、そこに向かうこと」が必要なのだと強く感じるようになりました。

ゴールを決めるとは、言い換えれば自分の人生を自分の力で切り拓くということです。

そして人は、自分の力で道を切り拓いているときにこそ、「私は生きている!」と実感できるのだと思います。

もし今のあなたが、「とくに不自由はないけれど、どこか虚しい…」と感じているのなら、あなたが叶えたい夢をひとつ見つけて、そこへ向かって歩き始めてみませんか。

夢を思い出す方法

「人生でやりたいこと」や「叶えたい夢が何なのか」がはっきりわからない人は、決して少なくありません。

むしろ、多くの人がその感覚を抱えたまま大人になっています。

そうした背景には、子どものころから周囲の大人に夢を否定され続けてきた経験があるのかもしれません。

「そんなことできるわけない」「現実を見なさい」。そのような言葉を繰り返し浴びて育つと、自分の望みを感じる力そのものが弱くなってしまうことがあるのです。


前回の記事では、「RAS(Reticular Activating System:網様体賦活系)」という脳の働きについて触れましたね。

RASは、膨大な情報の中から「重要だ」と判断したものだけを選び取って、脳に届けるフィルターのような役割をしています。

子どものころから、「我慢しなさい」「わがままを言ってはいけません」「親の言うことを聞いておけば間違いない」といった、いわば「夢を潰す」ような言葉を繰り返し聞いて育った場合、RASはそのような価値観を「重要な情報」として優先的に取り込むようにプログラミングされてしまいます。

その結果、大人になるころには、自分の望みを感じて行動するよりも、「他人の期待に応える」ことを優先する行動を無意識のうちにとるようになっていることがあります。

そんな人が夢を見つけるには、まず、自分の本当の感情や望みを感じる練習をするといいです。

そこでこの章では、あなたが自分の夢を思い出すための方法を紹介していきます。

  • 1.「やりたいことリスト」を書く
  • 2.感情を選ぶ
  • 3.「過去のワクワク」を思い出す
  • 4.「憧れの人」を見つける
  • 5.自分を分析する
  • 6.いろいろな経験をしてみる

1. 「やりたいことリスト」を書く

まず、「やりたいこと」「なりたい状態」「達成したいこと」を思いつくまま紙に書き出してみましょう。

どんなに小さなことでも大丈夫です。

それを本当に実行するかどうか、達成できそうか、達成する方法があるかどうかも気にする必要はありません。

このリストは誰に見せるものでもないので、人の目を意識する必要もありません。

だからこそ、心が動いたことや「いいな」と感じたこと、興味を持ったことなどを、遠慮せずに書き出してみてください。

最低でも10〜20個、できる人はそれ以上、思いつくだけ書いてみましょう。

リストを毎日見ていると起こる変化

書き出したリストは、毎日見るようにしましょう。すると、少しずつ心の変化に気づくはずです。

たとえば、書いた当初は強く惹かれていた項目に、いつの間にか興味が薄れていたり、逆に、あまりワクワクしなかった項目が急に気になり始めたり、「今ならやってみたい!」と思えるようになったりすることがあります。

こうした変化が起こるのは、書き出すことによって、頭の中で混ざり合っていた思考が一つひとつ切り分けられ、整理されていくからです。

紙に書くことで、漠然とした願望や感情が具体的な形を持ち、自分の内側で何が起きているのかが見えやすくなります。

そして、そのリストを日々見ていると、やがて「自分にとって本当に大切なことは何なのか」が、自然と浮かび上がってくるでしょう。

2. 感情を選ぶ

もし「やりたいこと」や「なりたい状態」がどうしても思い浮かばないときは、まず「日々どんな感情を感じながら生きていたいのか」を思い描いてみてください。

ワクワクしていたいのか、安心していたいのか、穏やかでいたいのか…その感情の方向性は、あなたが望む人生そのものにつながっています。

「どんな感情を感じながら生きたいか」が見えてくると、「自分はどんな人生を生きたいのか」という大きなテーマにつながります。

そして、「自分はどんな人生を生きたいのか」というイメージが明確になるほど、「今、何をすべきなのか」という行動のヒントが自然と浮かび上がってきます。

心の奥にある感情を手がかりに進んでいくと、やがて未来のゴール、つまりあなたが本当に叶えたい夢が、見えてくるでしょう。

「今日をどう過ごすか」を感じる

「いきなり『どんな人生を生きたいか』なんて言われてもわからないよ…」と感じるときは、もっと小さなところから始めてみましょう。

まずは「今日1日をどんな気持ちで過ごしたいか」だけに意識を向けてみるのです。

今日をどんな気持ちで生きるかを決めると、その日の一つひとつの選択が変わっていきます。

気持ちの方向性が定まると、行動もそれに沿ったものになり、結果として1日の質が変わります。


また、「今日はこういう気持ちで過ごす」と決めている日は、多少の出来事では心が大きく揺れにくくなりますね。感情の軸がぶれにくくなるのです。

つまり、1日という単位なら、自分の望む状態を意識的に創り出すことができます。

しかも、そのゴールは立派である必要はまったくないんです。「今日は穏やかな気持ちで、ゆっくり過ごそう」そんなシンプルなもので十分です。

そう決めて過ごした1日は、以前なら「ダラダラしてしまった…」と自己嫌悪に陥っていた時間が、「自分を大切にできた素敵な1日」へと姿を変えます。

小さなゴールでも、自分で選び、意識して過ごしたという事実が、心に満足感を残してくれます。

こうした「小さなゴール」を積み重ねていくことで、1年の充実感が生まれていきます。

その積み重ねこそが、振り返ったときに「どんな人生を叶えてきたか」という大きなテーマにつながっていくんですね。

そう考えると、決して難しいものではなく、今日という1日から始められるものだと感じられますね。

3. 「過去のワクワク」を思い出す

もし「叶えたい夢」がどうしてもイメージしづらいと感じるなら、まずは未来ではなく過去に目を向けてみましょう。

子どものころに夢中になった遊び、学生時代に楽しかったこと、大人になってから好きになった趣味、かつて抱いていた小さな夢など、どんなに些細なことでも構いません。

子どものころから今に至るまでの思い出せる限りの「ワクワク」に近いことを、紙に書き出してみてください。

こうして過去のワクワクを丁寧に拾い集めていくと、忘れていた「ワクワクの感覚」が少しずつ蘇ってきます。

胸の奥が軽くなるような、前向きなエネルギーが湧いてくるような、あの感覚です。

たとえ今すぐ「未来のワクワク」がイメージできなくても大丈夫です。まずはその感覚を思い出すことが何より大切です。

ワクワクの感覚さえ取り戻せれば、やがてその延長線上に「未来のワクワク」が自然と浮かび上がり、「自分が叶えたい夢」が見えてくるようになります。

4. 「憧れの人」を見つける

「すごいな」「素敵だな」「こんなふうになれたらいいな」と感じる人を、思いつくまま紙に書き出してみましょう。

身近な人でも、著名人でも、むかし憧れていた誰かでも構いません。好感を抱く人、尊敬している人、心が惹かれる人…どんな相手でも大丈夫です。

実は、「憧れ」という感情には、自分の中にある「未来はこうなりたい」という願望が隠れていることがあります。

誰かに惹かれる理由は、その人の中に、自分が求めている要素が映し出されているからです。

だからこそ、憧れの対象を書き出すことは、自分の未来像を知るための大切なヒントになるんですよ。

これもまた「ワクワク」という感情を思い出すための一つの方法です。

憧れの気持ちに触れることで、心が少し明るくなったり、前向きなエネルギーが湧いてきたりします。

その感覚こそが、未来の夢を描くための土台になっていきますよ。

5. 自分を分析する

叶えたい夢が見つからないとき、その理由の一つは「自分のことをまだよく知らないから」かもしれません。

自分が何に心地よさを感じ、何に違和感を覚えるのか。どんなことが得意で、どんな場面でつまずきやすいのか。

こうした自分の特徴や傾向を丁寧に見つめていくことは、夢を探すための大切な手がかりになります。

好きなことや嫌いなこと、得意なことや苦手なことを少しずつ理解していくと、「あ、私はこういうことが好きなんだ」「こういう方向に進みたいんだ」など、自分を知るほどに、心の奥に眠っていた「こんなことがしたい」という願望に気づけるようになっていきます。

自分を知ることは、夢を見つけるための最初の一歩。そこから未来の道がゆっくりと開けていくでしょう。

調べると、夢の幅がさらに広がる

自分を分析していく中で、「もしかしたら、私はこんなことがやりたいのかもしれない」と感じたら、その思いをそのままにせず、調べてみましょう。

たとえば、料理が得意で、友人や知人を招いてホームパーティーを開くのが大好きな主婦の人がいるとします。

周りから「お店を開いたらいいのに」と言われることも多く、自分でも「もっとたくさんの人を笑顔にできたら素敵だな」と感じるなら、お店を持つという選択肢について調べてみる価値があります。

調べ始めると、思っていた以上にいろいろな可能性が見えてくるんですよ。

お店といっても、カフェ、テイクアウト専門店、間借り営業など、さまざまありますね。

いきなり自分の店を持たなくても、小さなお店で働いて経験を積むことでも、料理を通して人を笑顔にすることはできますね。

あるいは、「調理師免許を取って、本格的にプロを目指したい」という新しい夢が芽生えるかもしれません。

また別の方向として、「子ども食堂でボランティアをして、地域の子どもやお母さんたちと関わりたい」と思う可能性もあります。

そうした活動を調べていくうちに、「私は本当は、人を笑顔にすることが好きなんだ。その手段として料理という才能があるんだ」と気づくこともあるでしょう。

このように、「やりたいかもしれない」と感じたことの実現方法や選択肢を調べていくことで、「自分の夢」が明らかになっていくのです。

6. いろいろな経験をしてみる

夢が見つからないと感じるとき、その理由の一つとして「視野がまだ狭い」という可能性があります。

私たちは、この世界にどれほど多くの仕事があり、どれほど多様な生き方が存在するのかを、実際にはほとんど知りません。

知らない世界のほうが圧倒的に多いのです。

当然ですが、「知らないこと」は選択肢に入れようがありません。存在を知らない道を、未来の選択肢として思い描くことはできないのです。

だからこそ、調べることと同じくらい大切なのが、「まずは経験してみること」です。

気になっていたことを少し始めてみたり、興味のある分野でアルバイトをしてみたり、とにかく新しい経験を積んでみましょう。

実際にやってみると、憧れていた仕事が「思っていたのと全然違う」と感じることもありますし、逆に「やってみたら想像以上に楽しかった」という発見があるかもしれません。

経験して初めて、自分の本音や向き不向きが見えてくることはとても多いですよ。

本当の「夢」は、始めてみないとわからない

私はこれまでに、いくつもの夢を叶えてきました。そして今、セミナー講師として多くの人と関わりながら、自分が望んだ生き方を実現しています。

でも最初から「これが私の夢だ!」と確信していたわけではありませんでした。

仕事を始めた当初は、ただ「人の役に立てたらいいな」という気持ちで仕事をしていました。

そんな日々の中で、ある出来事があったのです。

セミナーが終わったあと、一人の参加者の方が涙ぐみながら声をかけてくれました。「今日のお話を聞いて、明日からまたがんばれそうです。本当に救われました」と。

その方は、大切なご家族を自死で亡くされ、ご自身も生きる希望を見失いかけていたそうです。

そんなとき、偶然私のアメーバブログを見つけ、私が14歳で父を自死で亡くし、突然崩れ落ちた日常の中で、迷いながらも前に進もうと必死で生きてきたその軌跡を読み、「どうしても直接会いたい」と、セミナーに足を運んでくれたそうです。

実際に私が話す姿を見て、「もう一度、人生をがんばってみようと思えた」と伝えてくれました。

そのとき、胸の奥から静かに湧き上がってきた思いがありました。「ああ、私はこのために講師をしているんだ」と。


これまでの私の人生は、本当にいろいろあった。

父の自死だけでなく、スキューバダイビング中の海での事故の後、6年もの間PTSDで苦しんだり、カイロプラクティックの施術ミスで1年も寝たきりになったり…でもその一つひとつを乗り越えた私の経験が、きっと誰かの力になっている。

その日を境に、「講師として生きる」という選択は、たんなる仕事ではなく、私自身の「夢」へと姿を変えていきました。


物事は実際に動き出してみなければ、それが本当に自分の夢なのかどうかはわかりません。

頭の中で考えているだけでは見えない景色が、行動し、続けることで初めて見えてくるのです。

また、たとえそれが本物の夢であっても、その道のりが平坦であることは、ほとんどありません。

思い通りにいかない日もあれば、壁にぶつかることもある。むしろ、紆余曲折や予想外の出来事が起こるのが当たり前です。

それでもなお、「あきらめられない」と感じるのであれば、どれほど大変でも、その道を選び続けてしまうのであれば、それは間違いなくあなたにとって本物の夢なのです。

「夢の始まり」はここにある

 

「夢」というと、多くの人が大きな目標や壮大なビジョンを思い浮かべるかもしれませんね。

でも私は、そうとは限らないと思っています。

小さなことであっても、「それを叶えたら自分は幸せだ」と感じられるものは、すでに立派な夢なのです。

たとえば、「今日は何を食べたいかな?」と感じて、本当に食べたいものを食べること。

「今日はいい天気だから、ちょっと遠くまでウォーキングに行こう」など、日常の小さなことも、自分が感じた通りに行動することがすでに、「夢を叶えること」なんですよ。

そして、こうした小さな夢を毎日ひとつずつ叶えていける人こそ、やがて大きな夢も実現していきます。

「自分が幸せを感じるすべてのこと」を夢だととらえてみると、あなたの中にはすでにたくさんの夢があることに気づけるはずです。

だから、「私には夢がない」と思っても、まずは日常の中にある「なにげない夢」をひとつずつ叶えることから始めてみてください。

まとめ

もし今、はっきりとした夢が見えなくても大丈夫。まずは「今日をどんな気持ちで過ごしたいか」決めることから始めてみてください。

それがやがてあなた自身の夢へとつながっていくでしょう。

あなたの輝く未来が叶いますように、私はいつも応援しています。

 

参考文献
吉井雅之(2018)『習慣が10割』すばる舎.
佐々木常夫(2016)『ビジネスマンの私から13歳の君に贈る人生の言葉』海竜社.
アラン・ピーズ,バーバラ・ピーズ著,市中芳江訳(2017)『自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング』サンマーク出版.
池末翔太,野中祥平(2011)『中高生の勉強あるある、解決します。』ディスカヴァー・トゥエンティワン.
植上一希,寺崎里水,藤野真(2014)『大学生になるってどういうこと?: 学習・生活・キャリア形成(シリーズ大学生の学びをつくる)』大月書店.