【脳科学】「痩せない」原因は部屋にあった?片付けとダイエットの意外な関係
こんにちは、大鈴佳花(おおすず・よしか)です。
何年も何年も「痩せたい」と思っているのに、ダイエットが続かない。何度も努力したけど、すぐ挫折してしまう……
もしあなたがこんな悩みを持っているとしたら、それはあなたの意志の弱さが原因なのではありません。
なんと、あなたの「部屋の状態」と深い関連があることが、脳科学や心理学の研究からわかってきているのです。
この記事では、脳科学と心理学の観点から「片付け」と「ダイエット」の意外な関係と、「理想の自分」を叶える方法をお伝えします。
もう「意志が弱い」と自分を責めるのはやめて、この記事でお伝えしている方法をぜひ、実践してみてくださいね。
「部屋の片付け」とダイエットには、密接な関係があった
前回の記事では、夢を叶えるためには「部屋の状態」が大きく関わっていること、そして「片付け脳」をつくる方法についてお伝えしました。
→「片付けられない」のは意志のせいじゃない。夢を叶える「片付け脳」の作り方
実は、「片付け」と深く関係しているものがあります。
それは、ダイエットです。
以前、私が主宰する5か月コースのセミナー「佳花塾」で、「痩せたい人はいますか?」と聞いたところ、なんと!約7割の塾生が手をあげました。
それほど、痩せたいと思っている人は多いのですね。
これを読んでいるあなたも、何度もダイエットに挑戦しては挫折したり、食べることに罪悪感を抱いた経験はないですか?
いろいろな方法を試してきたのに、思うように痩せられない。
そんな状態が長く続くと、ダイエットそのものが「人生の大きな課題」になってしまうこともあります。
私は、こうした悩みを解決するためのポイントが、部屋の片付けにあると考えています。なぜなら、片付けとダイエットは脳科学や心理学の観点でも、密接な関係があるからです。
部屋が片付いていないと痩せられない理由
「片付けができない」ことと「痩せられない」ことには、以下のような関連があることがわかっています。
- 1. セルフイメージの低下と健康への無頓着
- 2. つねにストレス下にあり、食欲が増進される
- 3. 「前頭前野」の働きが弱まり、自制心が弱まる
1. セルフイメージの低下と健康への無頓着
部屋が乱れていたり、汚れていたりすると、「自分を大切にしよう」という気持ちが潜在的に弱まりやすくなると私は考えています。
前回の記事 でもお伝えしたように、部屋が散らかっていると、セルフイメージが下がっていってしまうからです。
散らかった状態で毎日過ごしていると、脳が「これが自分にとってふさわしい状態だ」と認識し、そのセルフイメージが自分の振る舞いや日々の行動に影響するのです。
また、セルフイメージが低いと、「自分を大切にしよう」とはなかなか思えません。そのため、自分の体型や健康についても、無頓着になってしまうのです。
自分への雑さが「物への雑さ」につながる悪循環
自分を大切にしない人は、物も大切にできない場合が多いです。
たとえば、服を買うとき、本当は気に入った服があるのに、「自分にはこれくらいでいい」と妥協してないですか?
持ち物が壊れてもそのまま使い続けたり、脱いだ服を床に置きっぱなしにしたり、物を使ったあとに元の場所に戻さなかったり。
自分を大切に思えていない状態では、毎日心をこめてお手入れしたり、整理整頓したりする気持ちになかなかなれないからです。
その結果、部屋も散らかっていってしまう。
部屋が散らかっているからセルフイメージが低下し、セルフイメージが低いからまた、部屋が散らかる。こうした悪循環が生まれてしまいます。
2. つねにストレス下にあり、食欲が増進される
片付いていない部屋で毎日過ごしていると、知らず知らずのうちにストレスがたまり、食生活や自分の行動を管理することがむずかしくなります。
前回の記事にも書いたように、共働き夫婦60組の自宅を調査した研究では、自宅を「散らかっている」「未完成である」と表現した女性たちの唾液中の「コルチゾール」のレベルはその後3日間、平坦なまま推移していました。
コルチゾールは、ストレスに反応して分泌されるホルモンです。
ストレスから体を守るために必要なものですが、ストレスが続くと、心身への負担になります。
また、ストレスと食欲には深い関係があります。
あなたも嫌なことがあったとき、つい甘いものを食べたくなったり、お腹がいっぱいなのに食べ続けてしまった経験はありませんか?
実は、ストレスを感じると、高カロリーのものや甘いもの、脂肪分の多いものを食べたくなることがあります。
つまり、ダイエットをがんばろうと思っても、ストレスがたまる環境で暮らしていると、食欲をコントロールすることがむずかしくなるのです。
だからこそ、毎日過ごす部屋の状態にも目を向けてみることが大切になりますね。
3. 「前頭前野」の働きが弱まり、自制心が弱まる
ストレスはまた、自制心を弱めることもわかっています。自制心とは、自分の欲求や感情に流されず、自分の行動をコントロールする力のことです。
脳には「前頭前野(ぜんとうぜんや)」という部分があります。
ここは、感情や衝動をコントロールし、目先の欲求に流されずに行動するために大切な働きをしています。
ところが、強いストレスがかかると、この前頭前野の働きが弱まることがあるのです。
すると、普段なら「今は食べなくてもいい」「ここでやめておこう」と判断できるのに、その判断がむずかしくなってしまうのです。
たとえば、ダイエット中なのに、イライラした勢いでお菓子をたくさん食べてしまう。食べ終わってから「またやってしまった……」と後悔する。
そんな経験、きっとあなたもあるでしょう?私はしょっちゅうあります。
これは、ストレスによって、衝動を抑える脳の働きが影響を受けている可能性があります。
また、こうした衝動は、食べることだけでなく、別の行動として現れる場合もあります。
だからこそ、ダイエットを成功させたいと思ったら、食べる量だけを意識するのではなく、ストレスをためにくい環境をつくることが大切になるのです。
痩せたいあなたに提案したいこと。「片付け」の前に、まずこれをやってみて
片付けとダイエットの間に強い関連があることが、よくわかりましたね。
そのため、私は「ダイエットを成功させたい」という相談を受けると、「まずは部屋を片付けてみましょう」とお伝えすることがあります。
ただ、片付けたくても、なかなか片付けられない人もいますよね。
実は、そこにも脳の働きが関係しています。
だからこそ、前回の記事では、片付けが苦手な人でも取り組める「片付け脳」のつくり方をご紹介しました。ぜひ、できることから実践してみてくださいね。
しかし、もしあなたが「部屋を片付けたいのに片付けられない」「ダイエットもうまくいかない」と、両方の悩みを抱えているのなら、片付けを始める前に、提案があります。
1. 自分を大切にする
「片付けとダイエットの両方ができない人は、自分を大切に思えていない」とお伝えしました。
ですからまず、「自分を大切にする」ことから始めてみましょう。
片付けができない人とダイエットができない人には、共通する傾向があります。
それは、「快・不快の感度が鈍っている」ということです。
ですから、部屋が散らかっていても不快には感じなかったり、自分の体型がふっくらしてきてもしばらく気づかなかったり、気づいていても「すぐ対処しよう」とは思わなかったりするのです。
これは、脳の感情をつかさどる部位の働きが弱まっていることが考えられますが、心配ないですよ。
脳は、何歳からでも鍛え直せるからです。
「自分を大切にする」がわからないときの2つの処方箋
自分の快・不快に対する感度が鈍ってしまったのには、人によりさまざまな理由があると思います。
子育てや介護などで、いつも誰かを優先してきたのかもしれません。
厳しい親に育てられ、自分の意見を言うことをあきらめ、いつの間にか自分の気持ちがわからなくなってしまったのかもしれません。
そんな人に「自分を大切にしましょう」と伝えても、何をすればいいのかわかりませんよね。
そこで、2つの方法をお伝えします。
1つ目は、大切な人にしてあげることを自分にもしてあげること。
あなたが大切に思っている人が悩んでいたら、話を聞いてあげたいと思いませんか? 無理をしていたら「そんなにがんばらなくてもいいよ」と声をかけるのではないでしょうか。
自分も、大切な人と同じように扱ってあげましょう。
2つ目は、自分と話す時間をつくること。
私も以前「自分を大切にする」とは、どういうことなのかわかりませんでした。
でも、自分と話す時間を持つようになってから、自分を大切にできるようになりました。
「本当は私はどうしたい?」「何を叶えたい?」自分に丁寧に聞くのです。
1日5分でも、月に1度でもいいので、自分と話す時間を意識してつくってみましょう。
2. 「理想の自分像」を書き出す
片付けができない人とダイエットができない人に共通してみられるもう一つの傾向が、人生全般に「明確なビジョンがない」ということです。
「自分はこうなりたい」「近い将来、これを目指す」というイメージが持てていないか、持っていても漠然としていることが多いのです。
前項でお伝えした「自分と話す時間」を持つことで、「こうなりたい」という「理想の自分像」がわかったら、手帳にそれを書き込みましょう。
具体的に映像でイメージして、それを言語化して書き込むと効果的です。
具体的にイメージして手帳に書くのは、脳の「RAS(ラス)」という仕組みを作動させるためです。前回の記事にも書いていますので、ぜひ読んでくださいね。
まとめ
片付けとダイエットの両方に悩んでいる場合は、意志の弱さが原因ではありません。
脳科学や心理学の視点から見ても、環境の状態と心身の状態は密接に結びついています。
自分を大切にする気持ちを取り戻し、理想の自分像を手帳に書き込んで脳の「RAS」を作動させれば、片付けもダイエットも自然と加速していきますよ。
1日5分でもいいですから、今日から始めてみてくださいね!
あなたの輝く未来が叶いますように、私はいつも応援しています。
参考書籍
加藤 俊徳(2024)『捨てる脳――気持ちも頭もスッキリする!』自由国民社
伊藤 勇司(2015)『部屋は自分の心を映す鏡でした。』日本文芸社
参考文献(WEB)
Darby E Saxbe, Rena Repetti「No place like home: home tours correlate with daily patterns of mood and cortisol」
須藤紀子、澤口眞規子2、吉池信男「ストレス負荷時の食事摂取量の変化と必要な栄養素」
公益財団法人 SBS静岡健康増進センター「「カロリー神話」を考える」
Kathleen D. Vohs kvohs, Joseph P. Redden, and Ryan Rahinel「Physical Order Produces Healthy Choices, Generosity, and Conventionality, Whereas Disorder Produces Creativity」
東邦大学「ストレスと脳」

